エンジニアの1日ってどんな感じ?新卒が知っておきたい働き方のリアル

はじめに:エンジニアの「働き方が見えない」不安

「エンジニアって、1日中ずっとパソコンに向かってコードを書いているの?」
「残業ばかりで大変って聞いたけど、本当なの?」

新卒でIT業界を目指す人の多くが抱えるのが、働き方のイメージが持てない不安です。
面接では「チーム開発が中心です」と言われても、それが実際どんな1日になるのかはピンとこないもの。

この記事では、出社勤務とリモート勤務それぞれの1日の流れを紹介しながら、新卒エンジニアが気になる生活リズムやチームでの働き方について解説します。
読了後には「入社後の自分の姿」が少し鮮明にイメージできるようになるはずです。

1. エンジニアの1日の流れ【出社編】

まずは一般的な「出社勤務」の1日を追ってみましょう。

朝:出社とタスクの確認

9時〜10時頃に出社し、まずはPCを立ち上げます。
メールやチャット(Slackなど)を確認して、前日からの依頼やタスクの進捗を把握。
チームによっては朝会(デイリースクラム)で1日の予定や課題を共有することもあります。

「昨日やったこと」「今日やること」「困っていること」を短く報告する場なので、新卒でも必ず発言の機会があります。

午前中:集中してコーディングや調査

エンジニアは午前中の集中力が高い時間帯を活かして、実装や調査を進めることが多いです。
新卒は最初のうちは簡単な修正やテストから始まり、慣れてくると小規模な機能を任されるようになります。

昼休憩

12時〜13時頃に1時間休憩。
チームメンバーとランチに行ったり、一人でリフレッシュしたりと自由度は高めです。

午後:会議と開発作業のバランス

午後は以下のような予定が入りがちです。

  • レビュー会:先輩が自分のコードをチェック
  • 打ち合わせ:仕様変更やスケジュール調整の話し合い
  • 開発作業:会議がない時間にコーディングを進める

新卒のうちは、レビューを受ける機会が多く「どう書けば読みやすいか」を学べる貴重な時間です。

夕方〜夜:タスクの整理と終業

定時(18時頃)が近づくと、タスクを整理して進捗を共有。
残業は会社やプロジェクトによりますが、「毎日終電まで」なんてことは基本的にありません。
最近は働き方改革で残業削減が進んでおり、20時前には退社する人が多いです。

2. エンジニアの1日の流れ【リモート編】

コロナ以降、リモート勤務を導入する企業が増えました。
新卒の場合は出社とリモートを組み合わせた「ハイブリッド勤務」が多いですが、フルリモートで働くケースもあります。

朝:自宅で始まる1日

通勤時間がない分、出社勤務より30分〜1時間多く眠れるのが大きなメリット。
9時前に起きて朝食をとり、PCを立ち上げてオンライン朝会に参加するのが一般的です。

午前中:SlackやZoomで連携しながら作業

チャットで指示を受けたり、Zoomで画面共有してレビューを受けたりします。
「誰に聞けばいいのか分からない」と孤独を感じやすいのがリモートの課題。
新卒は特に、質問をため込まずすぐ聞く習慣を持つことが重要です。

午後:作業+オンライン打ち合わせ

午後はコーディングに集中する時間。
ただし、リモートだと気づけば「ずっと一人で黙々と作業」ということも。
1〜2時間ごとにストレッチしたり、ポモドーロ・タイマーでメリハリをつけると効率が上がります。

終業:自己管理が求められる

リモートでは「定時にPCを閉じる」ことも自己管理のひとつ。
ついダラダラと働いてしまいがちなので、時間を区切って働く意識が大切です。

3. 新卒エンジニアが気になる「生活リズム」

残業のリアルとその背景

新卒が一番気になるのは「残業どのくらいあるの?」という点でしょう。
結論から言えば、会社や案件次第でかなり変わるのが実態です。

  • 大手SIerや受託企業:繁忙期には残業が発生するが、働き方改革の影響で月20〜30時間以内に収まることが多い。
  • Web系・スタートアップ:裁量が大きい反面、リリース前などは夜遅くまで作業することもある。

ただし「常に毎日残業」というのはかなり古いイメージです。
最近は36協定の順守が厳しく、むしろ新卒のうちは定時で帰れるケースも多いです。

学生生活とのギャップ

大学時代は「授業・バイト・サークル」と自分の裁量で時間を動かせました。
一方で社会人になると、他人に合わせて時間を動かす感覚に変わります。

  • 朝の定時に必ず出社/ログインする
  • 会議やレビューはチームの都合で決まる
  • プライベートより「仕事優先」のシーンが増える

これに最初は戸惑いますが、3か月ほどで慣れる人が大半です。

自己学習との両立

定時退社の日は、自分の学習時間を確保するチャンスです。
しかし実際は「疲れて帰宅後は何もできない」という声も多い。
そこで工夫できるのが:

  • 朝学習派:出社前の30分でオンライン教材を1レッスン
  • 昼休み派:ランチ後の20分で技術記事を読む
  • 休日集中派:土曜日に4時間まとめて取り組む

大事なのは「毎日3時間やらなきゃ」と気負わず、自分の体力やライフスタイルに合った形を見つけることです。

4. チームで働くということ

「個人作業」ではなく「チーム開発」が基本

多くの新卒が入社前に抱くイメージは「ひとりで黙々とプログラミング」。
しかし現実は真逆で、エンジニアはチームプレーの職業です。

新卒が経験する典型的なやりとりは:

  • 朝会で進捗を共有し、タスクを調整する
  • 自分のコードをレビューしてもらう
  • 逆に他人のコードを読む機会もある
  • デザイナー・営業・企画職とも会話する

つまり、コードを書く時間以上に「人と関わる時間」があるのです。

ミーティングとコミュニケーション

  • デイリースクラム(朝会):昨日やったこと・今日やること・困っていることを共有
  • レビュー会:書いたコードをチーム全員で確認
  • 仕様確認ミーティング:要件をすり合わせて、開発の方向性を決める

新卒にとって「質問してもいいんだろうか?」という心理的ハードルがあります。
けれど、質問をため込むとプロジェクト全体の遅れにつながるため、むしろ早めに聞く方が評価されるのが現実です。

コードレビューは「学びの宝庫」

先輩にコードを直されるのは恥ずかしい…と思うかもしれません。
でもレビューは「教育の一環」であり、ミスを怒られる場ではありません。
読みやすい書き方やバグを防ぐ工夫など、実務ならではの知識を吸収できる最高の機会です。

5. キャリアを意識した働き方

1日の積み重ねが未来を作る

エンジニアのキャリアは「1年目にどう働いたか」で大きく差がつきます。
業務時間はもちろん大事ですが、退勤後の1〜2時間の過ごし方がそのまま数年後の実力差になります。

学びを止めない習慣

現場で任された仕事をこなすだけでは、スキルは「そのプロジェクトの範囲内」でしか伸びません。
だからこそ、

  • QiitaやZennの記事を読む
  • 技術書を少しずつ進める
  • 個人開発で小さなアプリを作る
    こうした積み重ねが未来の自分の武器になります。

新卒のうちに意識したいこと

  • 幅広く触れて自分の得意分野を探す
    → フロントエンドかバックエンドか、インフラか。早いうちに方向性を試せる。
  • 人に説明する力を磨く
    → エンジニアは「技術を伝える」スキルも評価対象。
  • 仕事と健康のバランスをとる
    → 睡眠不足や運動不足は学習効率を大きく下げる。

キャリア思考の重要性

エンジニアの世界は変化が速いため、「言われたことをやるだけ」では取り残されます。
逆に「今の学びが5年後にどう役立つか」を考えながら働ける人は、市場価値を伸ばし続けられるのです。

まとめ:エンジニアの1日のリアルを知る意味

エンジニアの1日は、単なる作業時間の積み重ねではありません。
朝会やレビュー、会議などチームでの関わりがあり、その合間にコーディングや調査を進める──これが実際の働き方です。

新卒にとって気になる残業や生活リズムも、以前ほど「激務」ばかりではなく、むしろ定時退社やリモート勤務での柔軟な働き方も広がっています。
ただし、学生時代と大きく違うのは「他人と時間を合わせる」こと。
自分のペースだけでは動けない分、最初は戸惑う人も少なくありません。

また、エンジニアは「一人で黙々とコードを書く仕事」ではなく、チームで成果を出す仕事です。
先輩にコードをレビューしてもらったり、自分の意見を会議で伝えたりする中で、技術力だけでなくコミュニケーション力や協働力も磨かれていきます。

そして何より大切なのは、「今日の1日の過ごし方が未来のキャリアを形作る」ということです。
業務中の積み重ねはもちろん、退勤後の学習や自己投資の時間、健康管理まで含めて、自分なりのリズムを整えることが、数年後に大きな差となって表れます。

エンジニアを目指すあなたにとって、この「1日のリアル」を知ることは、不安を解消するだけでなく、就活や入社後に自分の軸を持って働くためのヒントになるはずです。

気になる方はこちらをチェック!⬇️

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